「お身体の冷え」による血液循環の悪さは卵胞の成長や子宮内膜肥厚に関係している為、不妊症原因のひとつにあげられます。卵巣には原始卵胞があり、血液に運ばれた卵胞刺激ホルモン（FSH）により卵胞が成熟し、質の良い卵子が生まれます。また子宮内膜は卵巣内の成熟卵胞から分泌されたエストロゲン（E2）というホルモンの影響を受け、子宮内膜が厚くなります。子宮内膜は着床に関係しているため、着床率を上げるためにとても重要です。また卵胞は排卵後に黄体となり、妊娠維持に重要なプロゲステロン（P4）を放出します。つまり、卵巣内、子宮内への血流改善を行う事で、

質の良い卵胞が育つ。

子宮内膜が肥厚し着床しやすくなる。

質の良い卵胞がしっかりとした黄体形成をする事で着床と妊娠維持の環境が整う。

基礎体温に関して、高温期と低温期の差が明確でない方がいます。中医学的にみると陽気が不足して着床しにくい状態となっている事を示しています。不妊症鍼灸ケアでは不足している陽気を補ってあげる事で高温期時のレベルを上げていき基礎体温にメリハリをつけ、着床しやすい子宮の状態へと改善していきます。不妊治療は継続が大切です。しっかりと基礎体温を計り、高温期と低温期のメリハリの変化を感じる事でモチベーションを向上させ妊活を続けましょう。

月経周期の改善のポイントは、規則正しい生活、バランスの取れた食事、質の良い睡眠など生活習慣の改善が最も重要です。なかなか既存の生活リズムを改善する事は難しいかと思いますが、命を授かり、育てていく母体は身体的にも精神的にも健康でなければいけません。ホルモンバランスなど自律神経的な要素は鍼灸治療で改善する事ができますが、生活の面では意識の改革が大切になってきますので、パートナーである旦那様のサポートを受けながら規則正しい生活を送り、月経周期を安定させていきましょう。

不妊症鍼灸ケアでの来院回数などは特に指定はしておりません。患者様お一人ずつで症状も改善方法も様々ですのでご自身にあったペースでご来院ください。但し治療効果をしっかり出す為の推奨日として、着床日となる日（体外受精の方、移植の3日後、タイミング法や人工受精の方は排卵日5日後を目安にしてください）。タイミング法やAIHの方は、ピックアップを促すため排卵日、体外受精の方は採卵日に向けて来院回数を増やすなど、提案させて頂いています。